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弊社株式会社ドライブ代表、ブランディング・デザイナーの芦谷正人と、同志社大学学院総合政策科学研究科の中村尊裕氏による対談。「日本にデザインファーム形成は可能か?」そして「中小企業にとっての利益につながるデザインとは?」という質問をお二人に率直にお聞きしました。「日本デザイン産業」の分析をイタリアボローニャの商工会議所から依頼されるというこの業界の第一人者である中村氏に欧米との比較、分析からお話をお聞きしました。中小企業のブランディングデザインを専門とする芦谷との熱いトークをお楽しみください。

2010年1月 インタビュー取材・文/越智明  写真/植木文造

第3話「誰に売るのか。何を作るのか。」

● 芦谷):デザインファームの打ち出し方はどうすればいいですかね?1つシンボリックな業種、業態にものすごくピタッと当てはまる良い提案ができれば、世間にもPRしやすいですよね。  

● 中村):自動車関係とか、やっぱり興味持っています。食品会社も、デザインファームがあったら、パッケージ1つにしても出しやすい、と。今、デザインの可能性として、組織をデザインしてほしいというような言い方をする方もいます。  

● 芦谷):「組織のデザイン」だったら、中村さんが言われるような教育的な視点が重要ですよね。  

● 中村):どこも成長を続けるためには一つ、絶対にキーワードとして教育は要るんですよね。デザインファームを作って、そこに全部丸投げされたら、間違いなく日本の企業はダメになると思います。  

● 芦谷):プロデューサー塾みたいなんって需要あるかもしれませんね?  

● 中村):いいですね!  

● 芦谷):企業向けとデザイナー向けと両方やって。デザイナーはビジネスとしてのプロデュース能力を高めていかないといけない。逆に企業側は外部に依存度が強くなって社内でプロデューサーを養成できなくなっているという現状がある。僕らの立場から言うと、企業がある程度プロデューサーは「こんな事をして…。」と理解していたら、デザイナーも仕事がしやすい、と思う。デザインファームの1つの形態で、そういう教育っていうのがあってええんちゃうかな、と。  

● 中村):今年こそデザインファームを打ち出していかないといけない。日本の企業に必要だと思います。  

● 芦谷):日本人って、良いものをすごく繊細に作っていくというか、主観的な精度を上げていく能力はすごく高いと思うんですよね。例えば、今トヨタでもクボタでも、中国ですごく商品が売れている。成功している企業というのは、誰に売るのかということをよく理解している。もっと中小のメーカーも「誰に売るのか。」をフォーカスしていったらめっちゃ変わるのに、「何を作るか」にフォーカスしているケースがすごく多い。  

● 中村):顧客が誰かわかってないというのがいちばん大きいですよね。ネジを作っているメーカーさんに、「社長、これどこの部品なんですか?」って聞いたら、「いや、わからーん!」って(笑)。社長、わからず作っているんですか!?と。すると社長さんは「うちらはCADで書いたデータが来て、それをそのまま削ったらええんや。」と。いつ、どこで使っているかわからないものを作っているんですか!?「それはリコールが出て謝りにいく時にわかるんや」って社長さんが(笑)。謝りにいくときにやっとわかるらしいです(笑)。  

● 芦谷):おもしろいですねえ(笑)。でも中小企業には結構多いと思いますよ。  

● 中村):自分らの技術を何に活かせるのかまったくわかってない。ひどい話が、自社の強みが何かもわかってないという所が結構多いですね。「SWOT分析」でもしてみたらいいんですけど。「SWOT分析」すると色々と発見がありますよね。自社の弱みやと思ってたところがじつは強みやとわかったりするんで…。  

● 聞き手):SWOT分析って?

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